「メンションする」「お気に入りに追加する」「リツイートする」「検索する」といった、1つ以上のModelの集合に対して行う手続きのことを Spell と呼びます。

Spellを呼び出す

単純な呼び出し

プラグインのコンテキストで、呼び出したいSpellの名前に一致するDSLメソッドが定義されているため、例えば retweet[twitter, twitter_tweet] というSpellを呼び出したい場合は、たんに retweet と書きます。 具体的には、以下のように呼び出します。

Plugin.create(:sample) do
  retweet(twitter, message)
end

Spellの名前と、引数の種類さえ合っていれば、引数の順番は任意です。この性質によって、どちらがレシーバであっても同じ動きをするように、二箇所に実装を行う必要がなくなりましたし、呼び出す側も順序を気にする必要はありません。

完了後に処理をする

Spellは大抵、サーバとの通信が発生します。この通信はバックグラウンドで実行されます。したがって、ネットワークが遅い環境でも、通信が完了するまでフリーズするといった心配はありません。

Plugin.create(:sample) do
  retweet(twitter, message)
  # 通信が完了していなくてもこの行は実行される可能性がある
end

Spellの呼び出しが終わった後に処理をしたい場合は、単に次の行に書いても先に実行される可能性が高いです。

Spellは 必ず Deferredを返すため、次のような方法で、終了後に呼び出される処理を実現します。

成功した後

例えば retweet[twitter, twitter_tweet] Spellが成功した後に処理を実行するには以下のように書きます。

Plugin.create(:sample) do
  retweet(twitter, message).next{|retweet_message|
    # リツイートできた場合
  }.trap{|err|
    # エラーの場合
  }
end

next{ から } の間に、Spellが成功したあとの処理を書きます。引数の retweet_message は、spellによって内容が変わります。各Spellが返す結果についてはSpellリファレンスを参照してください。

失敗した後

例えば retweet[twitter, twitter_tweet] Spellが失敗した後に処理を実行するには以下のように書きます。

Plugin.create(:sample) do
  retweet(twitter, message).trap{|err|
    # エラーの場合
  }
end

trap{ から } の間に、Spellが失敗したあとの処理を書きます。 err には、例外オブジェクトなどが入っています。具体的には、以下のいずれかの場合には失敗となり、 trap が呼ばれます。

  • そのSpellと同名のSpellは存在するが、引数に合致するSpellが存在しなかった場合

  • ネットワークアクセスが出来ないなど、Spellの処理中にエラーが発生した場合

  • 次の項の前提条件の確認で false が得られた場合

前提条件の確認

Spellの名前に「?」をつけると、そのSpellを呼び出すことができるか調べることができます。例えば retweet? は、対象のツイートを行ったユーザが非公開アカウントであるなど、リツイートができないことが予めわかっているなら false を返します。そうではない場合は true を返します。

Plugin.create(:sample) do
  retweet?(twitter, message) # => true or false
end

Spellにクエスチョンマークが付いたメソッドは、「~が可能か」と読むことが出来ます。例の場合は「リツイートが可能か」です。「これがリツイートであるか」という意味ではありません。

例外として、過去形の英単語が使われているSpellがあります。例えば retweeted というSpellは、リファレンスにはリツイートのMessageオブジェクトを返すと説明されていますが、同時に「retweeted? は、既にリツイートしている場合 true を、わからないか、リツイートしていない場合は false を返す。」とあります。 favoritedなども同様です。

異なる呼び出し方

Spellの名前と、ローカル変数などの名前が重複していると、Spellよりローカル変数が優先されます。 その場合は、 spell. を先頭に付けることで呼び出せます。この記法は、書き方が違うだけで意味は全く同じです。

Plugin.create(:sample) do
  spell.retweet(twitter, message)
  spell.retweet?(twitter, message) # => true or false
end

Spellを定義する

Pluginコンテキストで、 defspell メソッドを呼び出すことで定義できます。

Plugin.create(:sample) do
  defspell(:retweet, :twitter, :twitter_message,
           condition: ->(twitter, message){ !message.protected? }
          ) do |twitter, message|
    (twitter/:retweet/:add).message(id: message.id)
  end
end

defspell(name, *model_slug, condition:) という形式で、

  • name Spellの名前(Symbol)

  • model_slug 引数となるModelのリスト(順不同、Symbol)

  • condition: 前提条件(Proc)。省略可能

  • ブロック Spellの処理本体。必須

という意味です。